桧原湖に到着したじぐ男と次男。とうとうじぐ男は今回のテーマを決められないままの桧原湖入りとなった。
タックルを準備するその姿には、かつての栄光は影を潜め終始自信の無さが伝わってくる。
タックルボックスにぎっしりと詰まった弱気なルアー群。守りに入ってしまったのか、じぐ男!!
いざ、湖へ。しかしカメラを振り払うようにしながら一言。 「まずいッス」(泣き)
じぐ男と次男の桧原湖釣行を数日後に控えたある晩、一本の電話がかかってきた。
「じぐ男が悩んじゃってるみたいなんです。」
次男こと「フィネスの帝王」O氏からである。
詳しく聞いてみると、じぐ男は悶悶とした毎日を送っていた。
「俺はただのじぐ男で終わっていいのか、過去の栄光に縋って生きたくない。
生まれかわらねば!新しいテーマが欲しい!!」
「大丈夫ですから!じぐ男さんはいるだけでネタになりますから」
わたしはじぐ男にあまり深く考え込まぬようにと、次男に言伝を頼んだ。
今回のじぐ男の桧原湖釣行はガイドサービスを利用してはいるが、実質「取材」のようなものである。
雑誌等の取材にはどれも皆テーマがあってそれに沿ったかたちで進められることが殆んどだ。
例えば「○○湖のサマーパターンを紹介する」とか「○○というルアーでビッグバスを狙う」などである。
例外的に超有名プロの取材などでは「○○湖でやっていただきますが、あとはお任せいたします。」といった
まったく本人まかせの取材もある。超有名プロが出ているだけで記事になるし、そういったプロは面白い
内容を構成しやすいストーリー展開で釣ることが出来るからである。
まさしく今回じぐ男に課せられたのもこの「おまかせテーマ」である。何でどう釣っても自由である反面、
失敗しても必ず記事になってしまう。面目丸つぶれになる可能性がある。かといって、それを恐れて
おちゃらけに逃げれば内容的に満足のいく記事にはなり得ない。
このことがじぐ男を大いに悩ませ、結局は当日湖上に浮いた時点でもまだテーマが決まらないという
異常事態へと発展していった。
朝一、最近釣れまくっている西岸にある某ホテル前のワンドに直行。
あわよくば「ガリ男」になりたいじぐ男。ボートのデッキにはガリソンをはじめ、強気なタックルが所狭しと並ぶ。
しかし、ポイントは早々にサイト組みに占領され、もはやトップで出るような状況ではなかった。
ナイショで考えてきたじぐ男の秘策、「サイト・フィッシング」。50アップを釣ればたとえサイトと言えどもみんな納得
してくれるに違いない!釣り開始後わずか30分で最終手段の投入となった。
自慢のサングラス「オークリー・ジュリエッツ」。(どうも偽物をつかまされたらしいが・・・)装着のじぐ男。
しか〜し、視力0.3なのに度付きでもなくコンタクトでもな〜い!!
「見えねぇ〜!」 水深1.5m、肉眼でも楽勝見えるネストにもこの姿勢。ハッキリ言ってカッコ悪いデス。
でも釣っちゃいました!!50アップ?? いいえ、25アップです。笑ってますけどそれはもう○○者ですから!
なりふり構わずネストの小バスに手を出そうとするじぐ男に急遽、サイト禁止令が発令された!
やや深場でジグヘッドのスイミング(ミッド・ストローリング!?)に挑戦することに。
そうなるとこの人、アライヴ1/32のマジシャン、次男の独壇場となる。
「ドミストって難しいね」とじぐ男。ドミストじゃなくてミドストですから!残念!!
当然のように釣っちゃいました、42センチのナイスなすモール。
次男のミドストはただ者じゃありません。どんな条件下でも水面下2〜3mを
きれいにトレースしてきます。ですからショート・キャストでもこのサイズを
食わせることができるのです!!
意気揚揚とこたかもりの食堂に凱旋したじぐ男。注文はBセット(牛丼+ラーメン)で¥1,000也。
しかしこの後悲劇が・・・
天候の回復で、長靴から履き替えようとしたじぐ男自慢のアディダスの靴底に
大量のウン○が付着しているのが発覚!
遥々川崎から連れて来たらしい。即、洗浄命令がくだされた!!
一応、きれいにはなったものの、気分的に・・・。今後のガイドサービスへの影響に気をつかって
じぐ男は午後も長靴で過ごしてくれた。 ありがとうございました。(TGS)
矢田亜希子大好き、ヒップホップなじぐ男のベスト・ショットをどうぞご覧ください。
午後の釣行は湖各エリアを回ってそこそこ魚をキャッチすることができた。
しかしこれといった見せ場は無く、いまだにテーマは見つからない。
ただ、少しずつじぐ男は感じとっていた、間もなくやってくるであろう、あの燃えるような夏を。
着々と季節は歩みをすすめている。
明日、一気に爆発させるのか! 地球の自転さえもまるで地球ゴマのように加速させるそのパワー!
じぐ男は呼ぶ!夏、夏よ、来い!!
俺は行くぜ! GO TO SUMMER!
2日目につづく
一夜明けて2日目の朝をむかえた。
昨夜はテーマさがしで、きっと一睡も出来ずにヘロヘロになっているに違いないと思いきや・・・
「うぃーっス!!」
朝から絶好調のじぐ男。
「テーマ見つかったんですね!!」
と尋ねてみると・・・
「イカレたバス狙ってきますよ!もうすぐ夏っすからねぇ、暑さでイカレた奴、いるっショ!?」
「・・・???」
イカレているのはじぐ男だと私は思った。
じぐ男のことだ。「イカレたバスを釣るには自分もイカレちまえばイイ!」と安易に考えたのかもしれない。
じぐ男の思考回路では「イカレたバス」=「トップウォーター」。単・純・迷・快
そんなじぐ男をしり目に「ミドスト」で連発する次男!
ちょっと太めな湖上のターミネーターはいたってCOOL!!
「どぅ?雰囲気でてるぅ!?」
「真剣なオレ、かっこイイっしょ!」
「ウォォォ〜ッ!きちゃったヨォ!」
「大丈夫?腰がひけてますけど・・」
「靴、キレイでしょうね!?」(TGS)
「魚、釣れちゃったよ〜!」
「オレが一番おどろいたヨ」
「靴下、スレちゃったよ〜!」
「これにはみんなおどろいたヨ」
「どうりでスースーすると思った」(じぐ男)
「F・B・I・・・」
「エフ・ビー・アイ・・・」
午前中を締めくくるガリソン・スピンでの一発をこたかもりのシャローでゲット!!
じぐ男お得意の「フレミング左手の法則」ポーズで記念撮影。「エビフリャ〜!」